最近のこと

 ぼっち・ざ・ろっく!の音楽がなかなか良い。私は下北系を通っていないので造詣が深いわけではないのだが。中1でバンドをやってちやほやされたいという夢をいだき親のギブソンブラックビューティーを手に取った主人公、陰気でコミュ障なためにバンドは出来ず、一人で押し入れの中で弾いてみた動画をYouTubeに上げる3年間だったのだが、それを変えるために高校に入って何かを起こす予感がする話なのだが、私は2話で主人公がオレンジジュースを客に渡すシーンで泣いてしまった。こういう、今までできていなかったものに対して一歩を踏み出した人間のことを、私は学生の頃、カッコつけてとか、ダサいとか言ってバカにしてしまう側の人間であり、だからこそ、私はクソくだらない価値観でそんな一歩を踏み出すことができないまま(恐らくこのまま)終わるであろう自分の人生のことを思うと、因果応報というものを感じます。

 マジでこのシーン良いよ、泣ける。

 あ、曲ですが、オープニングの青春コンプレックスっていうのと、エンディングのカラカラ(tricotの中嶋イッキュウの提供曲)っていう曲が良いです。歌詞で思うのが、内向きというか自分自身のことが描かれていて、中からぐつぐつと湧いてくる抑えきれない衝動と一歩を踏み出さなくてはいけないのは分かってるけどどう踏み出したら分からないみたいな気持ちが描かれていると思います。Distortion!!は、EDアニメがかわいい。ディストーションなら、電音部の方が好きです。そういう意味ではギターと孤独と蒼い惑星は驚くほど凄いという感じにはなりませんでした。でもこの曲がここ一番のときのとっておきで、オーディションに持ってきたのは分かるなあと思いました。アンサンブルということでいえば、やっぱり後藤ひとりは一歩引かなくちゃいけないと思うんですよね、アニメ見てないけど。後藤ひとりが人の形を失ってしまうシーンが良い。っていうか、このバンド、絶対メンタルのバランスが悪くて崩壊すると思うけど、それで良いんだよな、学生時代の思い出ってやつはよ......。(意味不明)

 

 米津玄師のKICKBACKがやばい。米津玄師の曲を聞いたことないんだけど、こんな曲をどんどこどんどこ作っていたら人生が無限に加速してすぐ死んでしまうんじゃないかと思う。それくらい異常で過剰なスピード感だと思いました、正直1分30秒で4,5分くらいの情報量が詰まっている。聞いてる側の人生も加速してしまうような印象で、ジャージのチャックは上まで締めよう、それがクールだよねって思いました。Cメロの壮大でありながら使い古されたようなにオケに乗っかる歌詞の凡庸な価値観の言葉の連続で死ぬ。チェンソーマンはマジで見てません。

 

 不滅のあなたへは2期も宇多田ヒカルのpink bloodだった。新曲が出て欲しい気持ちがあったが、なんか新劇エヴァ感もあるなと思った。話は相変わらず好きです。子安のキャラが出てきて、子安の声が聞けて嬉しいってなりました。良いやつ何だか悪いやつ何だかよく分からないけどいいね。やっぱり基本的にダークな世界観とか暗い物語が好きなのかもしれない。

 

 藤本タツキの本物のアカウントがツイッターにいるとかいないとかがあるらしいが、そのアカウントが今年一番面白かった漫画が押見修造『おかえりアリス』って言ってたのでこのアカウントが言ってることはすべてが真実だと思います。

 

 では、ごきげんよう