土日を1割増しで消費する方法

学生の頃は土曜は明け方まで起きていて、夕方に起きて日曜日を溶かして無下にしてしまっていたのだけれど、加齢のせいか明け方まで起きていても、寝て起きるとまだ昼過ぎという5,6時間くらいの睡眠時間で目が覚めるのが習慣化してしまっていたのと、そうなったときに二度寝をするために気合いが必要になってしまった結果、起きるかと思うようになったので、土曜は寝る時間を遅くすると結果的に稼働時間が心なしか増えたような気がして、結果的に少し得をした気分になる。

 

土曜は何件かコートを見に行った。ujohのモーターサイクルコートがいかんせんカッコいいと思っていたのだが、少し前にスーツをオーダーしたところからインビテーションが来ていてデルフィノを使ったチェスターフィールドコートがujohのコートくらいの値段でオーダーできたりしたりで、何件か回った。チェスターフィールドコートはベルトをつけなくても気持ち絞られてる感じのデザインで好みだったのだけれど、その値段でしてくれるのは指定された柄のみだったということもあって、自分の普段の服とあまり合わない(スーツと合いそうだった)から今回は見送ることにした。ujohのモーターサイクルコートは画像を見ているとかなり重たい感じがして、デザインは好みだけど着たら重いものを背負ってるみたいに見えてしまうんじゃないかと思っていたのだけれど、試着してみたら全然そんなことはなくて、ベルトを締めるとかなり絞られた印象になって大変良かった。土曜に何件か回って、日曜に買った。名の知れたブランドのコートが10万が破格だと思う。長く着ていきたい。今年の10万以上の買い物はこれで終わりにしようと思う。今年はリミッター解除で欲しいと思ったものをガンガン買っていったのだけれど初めてクレジットカードが上限額までいったこともあって、人は無尽蔵にお金を使うことができるということを感じた。ゴールドカードを1つ作ったのも結果として良かったかな。ただ、私は飛行機で移動する動機が全然なかったり、何かそれなりのホテルに泊まりたいという願望も今のところなくて、ラウンジ使えるとかマイルとかみたいな特典は微妙なのよね。

 

で、土曜はコートを見に行く前にゴルフレッスンに行った。ドライバーの打ち方を少し教えてもらった。でも全然分からん。ちゃんと練習して少しずつできるようにしていきたい。なんとなくうまくいっているときが一番ダメで、どうすればうまくいくのかがある程度頭の中で言語化されていて、ダメになったときにそれらの情報の中から一つずつ改善案を出して身体にそれを反映させることができるように調整していきたい。アイアンはかなりそれができるようになってきた。GWはダメだったので、しばらく重点的にアイアンの中でも練習する、アイアンというかウェッジですが。ユーティリティも分からなくなってきた、何かが分かってくると分からないものが出て来る。困ったものです。

 

その後は、気になっていたバーに2件行った。1件目はジャパニーズクラフトジンに特化したバーで、女性がバーテンダーだった。キャバとまではいかないギリギリの軽さ、フランクさをまとったバーテンダーでした。インスタとかを見ていたら今日は鮎がお通しで出て来るという謎展開で興味が高まりましたが私がお店にうかがったときにはまだ鮎が届いてないんですよとおっしゃっていて(どういうことだ......)と思ったのですが、30分ほどしたら焼かれた鮎が並べられた結構デカいアルミトレイを持った人が店に入ってきて、(既に焼かれている)鮎持ってきたーと登場。訛ってらっしゃいましたが、高知出身の方で、お知り合いが鮎を取られるとのことで、その鮎を持ってきてくださったそうです。話の中でイノシシを獲るみたいなことも話されていて、(私が)退店する間際、イノシシのときも是非お声がけ願いますと伝えました。

その後は、また別の行ってみたいバーへ行きました。勝手が分からず飲みたいカクテルを伝えたところご存じなかったとのことで、ではと思いコニャックを要望したところ、2つしか置いてないんですとのことでしたが、ポールジローがあったので、久しぶりにそういうベタに飲むのも良いなと思い、いただきました。香りが葡萄(それはそう)。久しぶりに飲みましたが、安くて良いですね。あとは三郎丸のニューポットをハーフでもらいました。麦とピートでした。そういう意味では雑味がまったくなくて良かったです。今まであまりしたことがない経験でした。そもそもピートがきいてるウイスキーをあんまり飲まないんですね、私は。たまには経験のためにも飲まないなとなあと思いました。

その後はワンオペされてるゆきえ先生のもとへうかがいました。結果的に4時半までお邪魔することになってしまったのですが、ご厚意に感謝です。あらゆる(かどうかは知りませんが)バーのインスタで見かけるキングルバリーの21年(1998年)をいただきましたが、スペイサイドのシングルモルト、やっぱり好きだなー。ただ、最近、自分の中でスペイサイドの美味いウイスキーって実は味が収束するしてしまう傾向にあるのではないかと思い、オフィシャルのブレンデッドなんかを色々飲んでみて、あらためて見直すべきではないかという気持ちになってきました。グレンフィディックとかグレングラント、ストラスアイラとかバルフェニー......。あらためて、ゆきえ先生の飲み手の気持ちを汲み取り提案してくるスタイルには信頼感があると思いました、私ではなく一緒にいた知り合いがサンブーカを頑なに拒否してアブサンを飲んでいたのですが、そのサンブーカは間違いなく飲み手の要望に沿ったものでした。なんか最後は要望の音楽(中谷美紀)の曲なんかを店内に流していただいて、本当に感謝でございます。雨が降っていたので傘までお貸しいただいて。電車が動いてる時間に帰ることもできて大変良かった。そして帰りの電車で向き合ってた人が、以前ニューハーフヘルスで指名した人にそっくりでびっくりした(多分そうだと思う。レディースの服装を着て出退社してるんだって思った、洋服は店で着ているようなものと違ったけど。話をしたときに性同一性障害、とまではいかなかったけれど、かなり自分の肉体的な性に対して肯定的ではない発言が多かった)し、何なら降りる駅が一緒でマジ!?!?ってなりました。なんか凄く挙動不審で大丈夫だろうかという気分になった。これで人違いだったら(恐らく人違いですが)ウケる。(別にウケないです)

 

さて、ニューハーフとはまではいきませんが、おかえりアリスの最終巻が出ていたので読みました。押見修造は毎回扱う題材がエッジ効いていて好みで、どうするのかなって思ったのですが、最後は正直、展開力不足というか、かなり曖昧というか、抽象的にされたの個人的にはなあと思いました。この程度で性別を降りるということに対して、肯定的に受け止められるのかなって感じがしました。少なくとも自分が日々感じている、性別というものに対する違和感に対して、クローズな回答の仕方だと思いました。そう感じたのは、恐らく私が性別というものが個人的な経験というところからではなく、社会的な要請とか観念、そういったものから自由になりたいと常々私が思っていることであって、肉体的なものに対する違和感から初声されているわけではない、もしくはそういう要素が薄いから、ということかなと今では思います。

 

日曜は朝帰りして昼過ぎに起きて、ゴルフの自主練に行きました。ユーティリティがゴミ。ドライバーの練習をしていたら変なグリップになってて右手の指の皮がむけた、なんでそんなところがむけるの?少なくとも良いフォームではスイングができていないということなので、どうしましょう。ストレスフルでした。

 

コートを買った後は、ドトールで少し読書。パレスチナ問題。ピラト提督の話が出てきて、あ、それカイヨワの本で読んで名前知ってる人だわってなりました。選民思想ユダヤ教に置いて、選別するのは神)、神は選別しないが人間の中には救われるべき人とそうでない人がいると人が判断するというキリスト教というか、ピラト提督におけるイエスの処刑の意味、誰がイエスを処刑したのかみたいなことは、深く考えたことがなかったのでなるほどって思いました。っていうか、最初は何を言ってるか分からなくて何回か読み直した。難しいぜ、宗教。

 

帰宅して、先日呼んだ漫画の映画版を見た。マイブロークンマリコ。いかに、日常ジーンにおける台詞が難しいかということを感じた。普段の生活の中での感情の動きの範囲内で演技をするというのは、ある意味では演技とみえないような演技が求められているということであり、そういうのがサラッとできる、私だと声優になってしまうのですが、そういう人たちが舞台で良い経験を経た人たちだと思うと、演技とは奥深いものだと感じます。感情の振れ幅がでかくて、自分が体験したことがないような方がかえって演技がしやすいのだと思う。でも、それはなんとなく感じる。ある意味では形式、様式みたいなものがある気がする。こうすれば伝わるのがイメージできるというか。子役が良かった。

ボーイッシュな女性キャラの中学生時代役の人。

後は、演技というよりは、姿勢というか、体勢というか、そういう演技は永野郁うまかった、ベッドで煙草吸ってるシーンなんか凄く良かったな。あとは、夜道で一句詠んだ後に泣いて旅行先を見つけて顔を上げるシーン、あそこは良かった。

めんどくさい重たい女、好き......。でも、めっちゃめんどくさいし、なんならこっちの心が壊れる......。(こころが壊れたおじさん)

 

だいぶこの土日は詰め込んでしまいました。でも、もう、それもあんまりないかな。あとは忘年会がちょこちょこと入っていく感じかなと思っています。

 

では、ごきげんよう