#長瀬有花エウレカ

Yuka Nagase LIVE "Eureka" 2023 AT LIQUIDROOMを見てきました。以下、長いが感想。

 

18時開場でプレミアムチケットを持っていたので早く行っても良かったのですが、18時15分くらいに到着、そしたらリキッドルーム周辺には人がたくさんいて、ここまでは普通なのだが、10分くらい経っても一向に動きがない。まだ入場始まってないのか?って思っていたのですが、始まっていたみたいで、並んでる連中が前に進んでなかったみたいです。私が2階のフロアに着いたときには私の番号はとうの昔に入場OKだったようなので会場へ。プレミアムチケットなのでシャツを受け取って、ミネラルウォーターを600円で買い(バンド系のライブハウスといえばこのクソ高い金を出して買う特別うまくもないペットボトルのミネラルウォーターを買うと気持ちが少し高まる)フロアへ。

 

長瀬有花の曲がBGMで鳴っている中、開演の19時を過ぎても始まらず、前に詰めてくださいと叫ぶスタッフ。いや、もう私は詰められないのだが、どこに詰めてもらって、どのあたりにたまってる人を捌きたいのか分からないぜという気持ちになりつつ、10分遅れくらいでライブ開始。

 

暗幕が上がると出てきたのはミラー系のゴーグルをつけた生バンドが直立不動で、fake newsが流れてきて、ステージ中央に配置されたロケットの入り口に映し出される長瀬有花。あ、今回はVsingerってことにして中の人は出てこないのね、生バンドでそういうの、ひなビタ♪で見たことあるから大丈夫ですという気持ちでいたのだけれど、1曲目のfake newsが終わり、2曲目の駆ける、止まるが始まっても直立不動のバンドメンバー、長瀬有花のアバターが歌い踊る。全編これだったら伝説になるなと思っていましたが、ちゃんと(?)ロケットの入り口が開いてゴーグルをかけた長瀬有花が出てきて、生バンドが演奏を始めたので、さすがにそうですよねという気持ちになりました。

 

今、プレミアムチケット特典のCD聞きながら書いてますが、駆ける、止まるで生身でステージに現れたときの声、かなり苦しそうで、相当緊張してたんだなと思いました。4曲目のライカは食いのリズムアレンジでカッコよかったです。2Aのベースはペダル系フレーズだったのもよかった、この曲に限らず全体的にちゃんとバンドアレンジされてて熱量を感じました。なんといっても初の対面有人ライブですからね。っていうか、トラック3に白昼避行とライカが入ってて、トラック7がとろける哲学のアウトロ+αみたいなトラックになってるな。

 

セトリももらえたんだけど、予習したつもりが結構知らない曲やってたなって思ったけど、新曲4つもやってたやんけ。近くて、遠くて、好きだった、ドラムの音が過剰に詰め込まれた緊張感がある曲、誰かのカバーなのかって思ってた、オタクは好きな曲だよ、多分。キーボードの人もボイシングがかっこよくて、クラシックからジャズまで素養があるのだろうなあと思いました。

 

途中までずっとロケットの内部で歌っていたのですが、やがてクラシックでロケットから出てきて、やがてクラシックが勝負曲なのかーって思いました。確かにアウトロへの盛り上がり方なんかは良いですよね、でも、私は微熱煙の方が好きなんだよな。そんな微熱煙は、やがてクラシックの次の次にやりました。カッコいいぜ。東京のことを歌っている詞なのですが、よくある憧れとかその憧れと現実とのギャップみたいなものに重きを置いていない歌詞で、東京の熱量の低さ、うまく言えないのだけれど、東京が持つ他者に対する関心の低さを受け止めているような歌詞のように私は感じていて、好きです。微熱煙、長瀬有花の曲の中で一番好きです、恐らく。

 

なんにせよ私にとっての捨て曲がないのは、なかなかいないアーティストなので、これからも

追い続けたいの 類い稀ないこの思いを 見失いたくはないから(異世界うぇあ)

という気持ちでいます。

 

プレミアムチケットは終演後22時を目途に当日のライブCDを受け取れるかたちだったので21時のライブ後は近くの猿田彦珈琲でラテとどら焼きを食べながらルナン『国民とは何か』を読み始めました。元々自分の中でのテーマがナショナリズムだったのですがこの本は読んでいなくて(これに加えて、フィヒテドイツ国民に告ぐ』も未読)講談社学術文庫で出たので購入はしていたので読み始めました。といっても、今日は訳者あとがきだけ読みました。ナショナリズムというと本当に偶然とはいえ、タイミングというのはあるのだなあというのが1983年でゲルナー『民族とナショナリズム』、アンダーソン『想像の共同体』、スミス『ナショナリズムの理論』が出た。この辺りは読んだのですが......。wikiナショナリズム見てると歴史的(偽史とか物語ではなく、本当に(?)歴史学的)な観点からのナショナリズムが強調されている感じがします。なんか、私はナショナリズムってもうちょっと違う捉え方をした方が良いのではないかという気がしています、これは私が政治思想あがりだからだと思いますが。

 

22時過ぎに行ったらライブハウスの外にたくさん人がいて、まだ始まってないんだ(まあ、なかなかミックスとか大変だと思っていたのでその日のうちに出すというのも、気持ちがホットなうちにもらえるという意味では嬉しいけれど)遅くなったらどうしよう、私はタクシーで帰ればいいけどという感じでおりました。結局22時40分くらいから受け取りが始まって無事受け取ることは出来ました。私のシリアルナンバーは084。

 

総じて、客もスタッフもライブ慣れしてないって感じで、高校生の頃の学園祭を思い出した。知らない曲だったり、ライブ経験が薄くてどうやって盛り上がればいいか分からなくて、とりあえず適当に手拍子して、ステージの人がなんかジェスチャーしたらそれに合わせて、曲が終わったら拍手して声を上げる、みたいな。最近はある程度成熟したアイドルのライブに行くことが多かったので、決まりごとがないライブは久しぶりで、それはそれで良かったです、ファンも純な感じがして、喚く人いない。平和なライブでした。次回はもうちょっと客もスタッフもこなれてほしいですね、段取り悪かった。CDも住所とか登録させてちゃんとミックスして郵送するとか、ダウンロードURLを配布するみたいな感じでも良かった気がする。実際、トラックがちょっとおかしいところあるし。でも、CDケースやCD自体はちゃんとデザインされていて、やっぱり作る側の熱量は高くて大事にされてるというのを感じました。特典CDを待っていたあまりに帰れなくなってしまった人がいなかったことを祈ります。

 

では、ごきげんよう